大里松原海岸の松林の起源は古く、江戸時代より植林が行われてきました。約3㎞にわたる広大な樹林は地元住民の憩いの場となっており、白砂青松全国百選にも選ばれています。この松林は、昔から防風、防潮、防砂などの役割を担い、人々の暮らしを守ってきました。これまで何度も台風の被害に見舞われましたが、そのたびに地域の人たちが松の植樹を重ねてきました。
令和元年に襲来した台風はかつてない塩害をもたらし、多くの松が枯れました。今回の植樹は、日亜ふるさと振興財団の支援を頂き伐採跡への植樹となりました。海陽中学卒業生38名と地域住民が協力して、約140本の苗を1時間ほどかけて丁寧に植えていきました。中学生の皆さんが、松林が担っている役割や保全事業のことを知り、植樹活動を通して松林を守っていくことの大切さを理解してくれたことは本当にありがたいことです。卒業記念植樹ということで、植えたクロマツが未来に向かってすくすくと育ってくれることを願っています。
